洋楽
私は 物心ついたころから 洋楽をきいて育った
古い それこそ ジミ・ヘンドリックスくらいの時代の音楽からもきいていた
夏休み 海に行く時も
家族で 外食する時も
車に乗って出掛ける時は いつも 洋楽をきいていた
いちご狩りに行った時も
山登りしに行った時も
全ての思い出は 洋楽と結びつきながら育った
小学生に入ると
みんな たまに音楽の話をするけれど
みんなの話している曲はなにひとつしらなかった
悲しかった
嵐のメンバーすら言えない自分が 悲しかった
校外学習に行く時も 修学旅行に行く時も
知らない曲だった
頑張って覚えた
中学生になった
暗い思い出が増えた
嫌な事を言われる時もあった
1度も話したことない人に悪口を言われたのは初めてだった
そんな時も
私の傍には
洋楽があった
私を支えてくれたのは 洋楽とそのアーティストだった
Janis Joplin が好きだった
彼女は 変わり者で、美人では無かったから
いじめられていたそうだ
それでも 歌手として 才能を発揮し
素晴らしい歌声で皆を熱狂させ
27歳の若さで この世を去った人だった
彼女の人生を思い浮かべながら
彼女の歌声を聞いた
誰とも Janis Joplinの話なんて出来なかったが
それでも良かった
私の拠り所だった
Kurt Cobain が好きだった
Nirvanaのボーカル兼ギタリストである
辛い時は彼の遺書を読んだ
凄い辛かったんだろうなと 当時の私なりに思った
彼は 舞台上では 決していつも 楽しかった訳では無いのに 楽しいフリをしたそうだ
その "フリ" に 当時 共感した
そんな彼は、27歳の時に 自殺してしまう
後追い自殺が多数あったそうだ
当時の私は それも 共感した
カリスマ性があるなぁと思った
そんな彼は 幼少期から 物静かな少年だったらしい
幼い頃から色々と考えて思いつめる所があったんだろうなぁと 思った
中学2年生の時は
サイモンアンドガーファンクルの
Scarboroughfairという曲が好きだった
ずっときいていた
幻想的な雰囲気が好きだった
例えるなら 風に乗って 便りを伝えるような感じが
この世のものではないような
そんな感じが好きだった
そんなまま 私は中学3年生になった
その頃になると 段々同学年の友達が洋楽にハマりはじめた
最近のグループが好きだったり、
例えば
アリアナ・グランデ ジャスティン・ビーバーあたりの話をしている人が多かったように思う
その他は ローリング・ストーンズ や エリック・クラプトン レッド・ホット・チリ・ペッパーズ が流行っていたかな
それも
とても カリスマ性のある、いわゆる 陽キャといわれる人 が こぞってハマっているイメージがあった
私は あまりにも心が狭かった
ファッションで 好きって言ってるのかな とか
カッコつけたいのかな とか
ほかと差別化したいからなのかな とか
ミーハーなのかな とか
思ってしまった
バンドを組んで 輝いている子もいた
私は少し悲しかった
私の中では洋楽は いつもいつも そばに居て
誰も踏み込まない領域と化していた
悲しいことがあればその世界に逃げることが出来た
それなのに
土足で踏み込んできてかっこいいところだけ掻い摘んで言って、
音楽でしか 自分を 表現して 発散して 保つ場がなかった彼ら先人の魂の音楽を
ファッションで 身にまとって 見せびらかされてるような気持ちに勝手になってしまったのだ
私は、あらゆる洋楽の曲自体も好きだったし その曲の背景や、それを歌ってる人の壮絶な人生に浸ったり していた
だから いきなり これ好き!これカッコイイ!
洋楽きいてる自分ら、イケてるぜ!のような感じをみた時に
悲しみが湧いてくるという心の狭さを発揮してしまったのだ
それは 大学2年生まで 頑なに そう思っていた
大抵留学したい!とかいう人、アメリカしか見えてないし
洋楽好きとか言うけど、浅いやんくらいには思っていた
(ほんと心狭い)(気に障ったらごめんなさい)
でも
いまは
カッコイイものはカッコイイし
好きなものは好き
誰がいつ好きになろうと
どの程度のめりこもうと
自由だわ
って思えるようになった
私も 成長しました
楽しい日も
暗い気持ちの日も
いつでも寄り添ってくれていた 洋楽たちは
寛容になること
世界は広いこと
視野を広げること
を教えてくれました